反りを抑える、緩和する|白木製品のお手入れ

なんだか、お弁当箱の蓋がカタカタする…
このようにお感じになった経験はないでしょうか?


(反りが生じた飯器の蓋)

このカタカタは、蓋に「反り」が出ているために、起こるものです。 濡れると膨張し、乾燥すると収縮するという木の動きは、調湿作用と共に起こります。木の動きの繰り返しにより、生じるのが「反り」です。

蓋をした後は、詰めた食材の水分を内側で吸い込む一方、外側は乾いた状態が続き縮んでいく…熱々のご飯を詰めたお弁当箱が、お昼時に蓋を開ける時、少しきつく感じるのは、こうした動きの結果です。

白木の曲げわっぱ製品は、天然木を無塗装で仕上げているため、こうした「動き」が避けられません。おひつなど大型の製品の場合にも、「動き」が出ることがございます。ご購入いただいたばかりの商品に反りが発生すると、不良商品ではないかとご不安を感じられることもあるかもしれません。

しかし、ご使用前後のちょっとした工夫が、反りの防止、緩和につながります。
いずれもご自宅でお試しいただける方法ですので、ぜひご参考になさってください。

反りの防止〜おひつ、お弁当を使う前に〜

◎食材を白木の曲げわっぱに詰める際、蓋と本体の内側だけではなく、外側もさっと湿らせてください。
外側の急な乾燥を抑制する効果につながります。

既に蓋に「反り」が生じている場合は、次の方法をお試しください。

反りの緩和

*お弁当箱のお手入れ後、蓋が乾いた状態の時にお試しください。
①洗面器や桶などに、約40〜50度のお湯を張り、蓋の内側を上に向けるようにして浮かべる


②①の状態で20〜30分ほどおく
③蓋を引き上げ、また内側を上に向けるようにして、濡れ布巾の上に載せて30〜40分ほどおく


④立てかけるようにし、内側を外に向けて陰干しする

無塗装で仕上げた天然素材の手工芸品ゆえ、その性質や経過によって、お客様にはご心配をおかけしてしまう面があることも、重々承知いたしております。

塗装をすることで、木の「動き」や性質を多少カバーすることも可能でございますが、最大の長所である調湿効果と抗菌効果が抑制されてしまいます。それでも白木仕上げにこだわるのは、美味しさを届けることを第一に考えているためです。

特徴や癖を理解しながら、暮らしの道具として、末永くお使いいただけることを願っております。

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