白露 - 曲げ物に充ちる秋

白露はくろ

ひやり、ひやりと、忍び足で夜に近づいてくる秋。明くる朝、足元で白く光っているのは、秋の足音をたたえた夜露。この後迎える「重陽の節句」と「中秋の名月」のためのお支度を始めました。今年の重陽の節句は9月9日、中秋の名月は9月21日です。


旧暦の重陽の節句は、新暦では10月半ば。奇数は陰陽思想において陽数とも言いますが、最大の陽数(9)が重なる日のため9月9日が『重陽の節句」と定められました。ちなみに旧暦における重陽の節句は、新暦では10月半ば。9月だと菊の時期から外れるため、現代では他の四節句よりも馴染みがないのではと云われます。
中秋の名月を楽しみ「お月見」は穀物の豊作を祈るもの、収穫を祈るものなど、その風習の由来には諸説あるようです。

さて、肝心のしつらいにどの曲げ物を使おうか…と取り出したのは、拭き漆の挽曲げ盆と白木丸三宝

挽曲げ盆には、菊の花と菊酒を。

丸三宝には、毎年恒例、お手製のお月見団子を乗せて。

現在、三宝といえば角形のイメージが強いかもしれません。柴田慶信商店では古来より使用されてきた「丸三宝」を製作・販売しております。四寸・五寸・六寸サイズをオンラインストアにて販売しています。

店舗の一角に置く、ちょっとしたディスプレイですが、行事の由来を考えながら曲げ物を扱う時間は気持ちがしゃんとします。

ディスプレイ、ひいてはご家庭で季節の行事をお祝いする際、丸三宝と挽曲げ盆はしつらいに華を添える名脇役となってくれることと思います。下の写真は過去にアメッコ市という大館の小正月行事で店舗に展示した様子です。ご参考になれば幸いです。


  

挽曲げ製品はオンラインストアには掲載されておりませんが、盆やお重を製作しております。商品の詳細はお問い合わせからご連絡くださいませ。

おまけ

重陽の節句の行事食は「栗ご飯」
ということで、早々とお弁当にも◎
白木小判弁当箱中 使用)

 

偶然にもランチベルトがうさぎでした。

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