【土潤溽暑】天然秋田杉シャンパンクーラーに夏野菜
土潤溽暑
口に出すだけで、じんわりと汗ばむようなこの言葉。ここ大館は北国といえど、四方を山に囲まれた盆地。夏は35前後まで気温が上がる日もあります。
今年の新作≪白木シャンパンクーラー≫は、伝統工芸士の柴田昌正の手による曲げわっぱ製品です。
樹齢約200年の貴重な天然秋田杉を使用し製作しました。シャンパンクーラーのように大型の曲げわっぱを作るには、必要な素材が常に用意できるとは限りません。このたびのシャンパンクーラーには、いつかお茶道具を作るためにと大切に保管していたものを使用しました。高樹齢の天然秋田杉は、今後手に入らない可能性もあります。良質な材料がある内に、今がチャンス、と思って製作に着手したと柴田は話していました。柾目の幅七寸を超える材は、正円に曲げる技術を要します。正面の山桜は厄除けの願いを込め、両鱗綴じを施しました。
木の器は保冷効果があるので、氷が溶けにくいのが特徴です。また、水分が触れると、木からはほのかな香り。清涼感があり少し甘いように感じます。白木(無塗装)のため氷を入れた時、クーラー内に傷がつくことがありますが、後でクーラーにお湯を入れることで、木は膨張し元の状態に戻ります。
このシャンパンクーラー、お酒を冷やすだけではなく、このような使い方もいかがでしょうか?
シャンパンクーラーで冷やすのは、今晩の料理に使う野菜。キュウリやトマトにカラーピーマン、ナス、それに小玉スイカも!艶のある天然杉の木肌に映える、夏野菜の原色。この時期に旬を迎えるトマトやスイカには、利尿作用や身体の熱を逃す効果があるといわれています。
簡潔で清らかさある白木の曲げわっぱ。そこに加わる自然由来の効果と“おいしい”力は、火照った身体にクールダウンを促してくれそうです。