家族とともにある曲げわっぱ

昔から、古くからあるもの、伝統的なものが好きでした。
高校生の頃、田舎の道の駅で曲げわっぱの存在を知り、ずっと憧れの存在でした。
社会人になり、初めて買い求めたのが手の平弁当箱です。杉のいい香りがご飯に移って、うっとりしながら蓋を開けたのをよく覚えています。
15年近くかけて、少しずつ曲げわっぱを集めていきました。
手の平弁当の次は小判弁当、二段になっているお弁当、丸型のお弁当、浅草のお店でのワークショップでまた丸型のお弁当を自分で作り…。
結婚したり、子供が生まれたり、そのたびにその人専用のわっぱが仲間入りします。

娘が幼稚園に入園するとき、おさなご弁当を母がプレゼントしてくれました。娘の初めてのお弁当は、この曲げわっぱに大好きなものだけを詰め込み、無事に平らげて帰ってきました。
「美味しかった!お腹いっぱいになった!」と言われて、ホッとしたものです。
来年小学生になる娘から、とうとう「ママ、このお弁当箱、ちょっと足りなくてお腹空いちゃうの」と言われ、娘の成長を感じた次第です。

今年、もう一人家族が増えます。生まれてくる子供の分と、もうおさなご弁当だと足りなくなってしまった娘のために、曲げわっぱを選びに行きますね。
これからもよろしくお願いします。
追伸:先日、手の平弁当にヒビが入ってしまい、日本橋三越の柴田慶信商店さんに相談に行きました。すぐに直していただき、きれいになって戻ってきて、感動しました。一生モノってこういうことを言うんですね。ずっと使い続けていきますね。
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