【涼風至】ふかふか蒸かす、枝豆蒸しパン

涼風至すずかぜいたる

七十二候と共に思い出すのは、古今和歌集におさめられた藤原敏行の和歌。

秋来ぬと 目にはさやかに見えねども 風の音にぞおどろかれぬる

目の前にある風景に、にわかに秋らしさを見いだすことはできなくても、少しずつ気配を感じる季節の変化。そのひとつが、風の涼しさ。日中は照りつけるような暑さにへとへとになってしまいますが、夕暮れには一枚羽織りものが必要になってきます。秋田の夏は短い。そう思うとき、間もなく終わりを迎えんとする夏に、一抹の寂しさを感じます。


ここ秋田は枝豆の出荷量が全国1位。夏場はスーパーマーケットに多種多様な枝豆が並びます。その品種名も面白い。

秋田県産オリジナル品種には あきたさやか・あきた香り五葉・あきたほのか など。
秋田県以外でも生産されていますが 湯上り美人 はいつ聞いてもいい名前ですね〜。

ビールのおつまみとしても定番。枝豆に含まれる栄養がアルコールの分解を促し、肝臓の負担を軽くしてくれるそうで、枝豆×ビールのコンビは「理にかなっている」といわれます。

夜食べるなら、おつまみ。では、朝に食べるなら??
ここはぜひ蒸しパンに!

蒸しパン作りは、強火で蒸し上げるものに最適な和せいろで。金属製のスチーマーや電子レンジとは異なり、余分な蒸気を吸って食べ物に滴が垂れません。枝豆のほのかな甘みを逃さず、蒸しパンにぎゅぎゅっと凝縮します。

 


和せいろは中華せいろよりも高さがあります。

ライトグリーンが涼やかな蒸しパン。食感はもちもち、むぎゅむぎゅ。ほんの少しお塩を入れたことで、枝豆のほのかな甘みが際立ちます。

和せいろはシンプルな昔ながらの調理器具ながら、水と火だけで素材そのものの美味しさを楽しめる調理器具です。今の時期にはトウモロコシを蒸すのもお勧め。蒸し野菜もシンプルにお塩とポン酢で楽しめる、食欲減退の夏にはうれしいご馳走。

涼しくなれば、さらに活躍すること間違いなし、の曲げわっぱ和せいろです。

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